テクノロジー

量子コンピュータは本格的な産業応用準備フェーズに向けた転換点を迎えている。多様な技術領域でイノベーションを牽引しているのはスタートアップである。近年は、量子スタートアップの上場や大型資金調達、政府による支援の拡大など、量子コンピュータ市場は新たな成長局面を迎えている。既存の企業に求められるのは、技術の完成を待つことではなく、課題を起点としてユースケースを探索するとともに、スタートアップとの共創を通じて実証・実装への道筋をいち早く確保することである。

生成AIほど劇的に登場し話題をさらった技術は他にない。1年経って熱狂のフェーズは過ぎ、技術の進歩が目覚ましく一般ユーザへの普及が進んだ反面で、エンタープライズ(ビジネスの現場)においては実装が遅れているという課題も見えてきた。生成AIの有用性を前提としつつ、2024年は実際の業務に変革を起こし成果獲得につながる技術の採用が焦点になる。

生成AIの勃興で大規模言語モデル(LLM)の開発に注目が集まっている。多くの企業や研究所が日本語LLMの開発を進め、政府も国内での生成AI開発を促進する方針を打ち出す。日本語LLMの意義は、日本語での精度向上のみにとどまらない。安全保障上の重要性、技術育成とイノベーションの促進、カスタマイズによる企業変革への貢献にも期待できる。
