デロイト トーマツ戦略研究所の調査・研究レポートを掲載しています。
成長戦略, 経済安全保障, 科学技術, 宇宙, セミナーレポート, シンクタンク, AI
地域未来戦略, 産業政策, 経済安全保障, シンクタンク
国際情勢アップデート, 米国, 日米関係, 欧州, シンクタンク, コメンタリー
日本が産業クラスター形成を通じた「地域未来戦略」を進めるには、自治体の枠組みを超えた広域連携が不可欠である。本稿では、最先端半導体の製造拠点整備を機に設立された「北海道バレービジョン協議会(HVVA)」を分析することで、産業クラスターと広域連携を結びつける設計論を、他の地域でも応用できるものとして示す。
経済安全保障がグローバルビジネスの最重要課題となる中、欧州連合(EU)では、米国に事実上独占されている決済インフラが政治的な武器(レバレッジ)になりかねないという強い危機感から、過度な対米依存から脱却し、「金融・決済主権」を確立する動きが加速している。こうした地政学リスクに対処すべく、欧州はデジタルユーロの導入や独自の決済網の構築、金融市場の統合など、自律的なインフラ整備を進めている。本稿では、EUの決済環境とEUが直面しているリスクを概観し、主権確立に向けた議論の動向を紐解く。
政府は地域未来戦略において、大規模な産業クラスターの形成だけではなく、地域レベルのクラスターの創出や地域資源の活用に焦点を当てている。戦略の成否を左右するのは、外部からの大型投資のみならず、地域内の中堅・中小企業の成長となる。この点で売上高100億円規模を目標として経営者の成長意欲を可視化する「100億宣言」は、地域企業からの内発的な発展を支える政策モジュール(施策)として機能する。今後の成長戦略における100億宣言の位置付け、可能性と課題を提示する。
地政学リスクが高まりAIなど先端技術の急速な実装が世界的に進む一方、人口減少や生産性低迷に悩む日本は新たな「勝ち筋」を必要としている。一般社団法人デロイト トーマツ戦略研究所(DTSI)はこのほど、デロイト トーマツ グループとの共催でシンポジウムを開いた。日米から産学官の有識者を集め、日米同盟や宇宙・通信産業の視点から、成長戦略のあり方と企業が何をなすべきかを議論した。
国際秩序の変容と破壊的な技術革新を背景に、日本政府は経済安全保障を重視した成長戦略の策定を進めている。柱は、戦略的な自律性と不可欠性を高め、産業基盤とサプライチェーンを強靱化することだ。その実装のカギを握るのが、世界情勢と技術の変化に対応できる地域エコシステムの構築である。本稿は、2026年6月に策定が見込まれる「地域未来戦略」を念頭に、官民連携の先行事例とされる北海道バレービジョン協議会を分析し、他地域の産業クラスター創出への示唆を探る。
2026年5月に開催された米中首脳会談において、トランプ米大統領は中国側の協力を引き出すため、一部においては融和的な構えを見せた。この外交姿勢の底流には、実利主義と介入抑制・勢力圏的発想が融合した政権独自の新たな対中アプローチがある。米国のこうした対中政策の転換は、結果として中国側に地政学的な「戦略的余白」と相対的優位性をもたらしている。本稿では、同首脳会談の背景と結果をマクロな視点から概観し、この新たな米中関係を考察する。
M&Aには当然ながら買い手と売り手が存在する。グローバルに見て、M&Aは不採算事業の整理だけでなく、戦略的なポートフォリオ変革を実現する手段として位置づけられつつある。日本でも、資本効率や企業価値の向上が求められ、平時からの事業ポートフォリオ見直しの制度化と中長期視点に立った再編の重要性が一段と高まっている。こうした中、デロイト トーマツ グループは2026年4月、実務セミナーを開催。10年以上前から数多くの事業売却(ダイベストメント)案件をまとめてきたパートナー4人が実体験を交えながら、「売り手の心得」を説いた。
2026年2月、米国・イランによるイラン攻撃に伴う「ホルムズ・ショック」が世界を襲った。エネルギー価格の高騰は、欧州のグリーン政策を直撃し、エネルギー安全保障が最優先課題へと浮上した。しかし、欧州連合(EU)が踏み出した環境規制の緩和は、単なる場当たり的な危機対応ではない。背景にあるのは、第2次トランプ政権による揺さぶり、クリーン技術を席巻する中国、そして域内の政治的・経済的分断という三重の構造的圧力である。欧州は今、グリーン政策を「環境政策」から国家主導の「産業・安全保障政策」へと捉え直そうとしている。
2026年4月12日はハンガリーにとって歴史的な1日となった。16年にわたり「非リベラル民主主義」を掲げ、反EU、親中露路線だったヴィクトル・オルバーン首相率いる与党「フィデス(Fidesz)」が総選挙で敗北した。強固な基盤を築き上げていた長期政権が、なぜ今、崩壊したのか。本稿では、ハンガリーの現状とその特異性を紐どきながら、政権交代が実現した要因を検討する。さらにEUとの関係改善を模索する新興政党「ティサ(Tisza)」の誕生が欧州政治にどのような影響を与えるのか展望する。
日本企業へのガバナンスや資本効率の改善圧力が強まり、東京証券取引所はPBR(株価純資産倍率)向上を働きかけている。こうした中、デロイト トーマツ グループは2026年3月、第2回M&Aフォーラムを開催した。2025年に開催された第1回は、経営者、社外取締役、投資家、アドバイザーが多角的に企業価値向上策を議論したが、今回は大企業、老舗企業、新興企業のエグゼクティブが経験談をまじえて具体的事例と実務の視点から討議。来日した米デロイト幹部はM&A成功の秘訣を語った。
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