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デロイト トーマツ戦略研究所の調査・研究レポートを掲載しています。

地域未来戦略, 経済安全保障, ミドルマーケット, シンクタンク

地域未来戦略の基盤となる100億宣言―「分配」から内発的発展を支える構成政策へ

政府は地域未来戦略において、大規模な産業クラスターの形成だけではなく、地域レベルのクラスターの創出や地域資源の活用に焦点を当てている。戦略の成否を左右するのは、外部からの大型投資のみならず、地域内の中堅・中小企業の成長となる。この点で売上高100億円規模を目標として経営者の成長意欲を可視化する「100億宣言」は、地域企業からの内発的な発展を支える政策モジュール(施策)として機能する。今後の成長戦略における100億宣言の位置付け、可能性と課題を提示する。

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  • 政府は近く新たな経済対策を決定し、臨時国会に財源の裏付けとなる2023年度補正予算案を提出する予定だ。経済対策をめぐっては与野党から「減税」を主張する声が多くあがった。背景には、長らく安定していた物価が急激に上昇したことで、国民の実生活に影響が広がっていることがある。そこで本稿では、個人所得税制度のインフレ調整という観点からブラケット・クリープへの対応について考察する。所得税制の見直しは消費に影響を与え得るため、企業もその動向には注視を求められそうだ。

  • 2008年秋に起きた米国発の世界金融危機(リーマンショック)から15年が経った。中国経済の存在感が急激に高まった当時、現在とは全く異なる視点から「米国と中国のデカップリング(切り離し)」に対する関心が集まっていたことを取り上げたい。米中デカップリングの意味合いは、金融・経済政策や金融規制同様、15年の間に大きく変わった。こうした用語の移り変わりに着目していくことも、企業戦略にとって重要ではないだろうか。

  • 欧州委員会(EC)は、2023年10月4日、中国から輸入されるバッテリー式電気自動車(BEV)の補助金調査を開始した。ECは、経済安保の見地から貿易・投資などの管理を強化しており、欧州域内の産業基盤強化と国際社会での欧州の競争力向上を目指す。ただし、経済安保を掲げた規制が行き過ぎれば保護主義の弊害を招きかねない。今回の補助金調査のケースから、日本が経済安保施策を考えるうえで、学ぶべきポイントを示したい。

  • 金融機関でしばしば起きるシステム障害は、影響範囲の広さから社会的な注目を集めやすい。事後の対応として再発防止策は欠かせないが、障害をゼロにすることは現実的に難しい。金融機関のシステムの問題に限らず、誤りが起こさないことを過度に重視すれば、新しいことに挑戦するイノベーションのエネルギーはそがれてしまう。社会全体として、誤りはどこかで起きるという前提に物事を考える意識変革が必要ではないだろうか。

  • エンターテインメント業界での性的加害問題をきっかけに企業の「ビジネスと人権」が改めて注目を集めている。ESG(環境・社会・ガバナンス)の中で日本企業はS=Socialが弱いとされており、その点でも投資家の関心が高い。国際ルールの潮流を整理し、企業が留意すべき点を示したい。

  • 2024年度の税制改正要望が8月末に各府省から出そろい、改正の議論が本格化する。焦点の一つとして、退職所得課税の見直しがある。同じ会社の勤続年数が長いほど控除額が増える仕組みは、成長分野への円滑な労働移動を妨げているのではないかという問題意識から俎上に載った。控除額の見直しには様々な意見があるが、個人の働き方が違っても中立な税負担があるべき姿だろう。本稿ではスタートアップ企業の目線で考えてみたい。

  • 残業時間の上限規制など働き方改革関連法の施行が始まってから2024年4月に5年を迎える。同法が成立した際、安倍晋三首相(当時)は「70年ぶりの大改革」と評した(※1)。5年という政策的な節目を控え、施行後に起きた変化を振り返ると、コロナ禍によるテレワークの急拡大がまず挙げられるだろう。次の働き方改革のテーマとして、労働者にニーズのあるテレワークを労働法制でどのように位置づけるべきだろうか。テレワークなど柔軟に働くことを勤務先の企業に求める権利を定めている英国や法制化を検討するドイツを参考に考えてみたい。

  • 生成AIの勃興で大規模言語モデル(LLM)の開発に注目が集まっている。多くの企業や研究所が日本語LLMの開発を進め、政府も国内での生成AI開発を促進する方針を打ち出す。日本語LLMの意義は、日本語での精度向上のみにとどまらない。安全保障上の重要性、技術育成とイノベーションの促進、カスタマイズによる企業変革への貢献にも期待できる。

  • DXブームが沈静化し、関心が低下している一方で、日本企業のDXは遅れている。企業の現場では「DX疲れ」「変革疲れ」が起きている。DXの本質は「変化の速い経営環境に適応するため、デジタルを活用して顧客に価値を提供し続けること」であることを考えれば、DXの重要性は常に高く、多くの企業が継続して能力の維持向上に取り組むべきであろう。持続可能なDXを実現するためには、①デジタルという手段に注力せず目的を明確にする、②経営のコミットメント、③ITベンダーに依存しすぎない、この3点は必要不可欠と考える。

  • 生成AI(Generative AI)を使ったビジネス、業務の効率化が注目されている。民間企業に続いて、自治体や公共団体でAI活用を検討する動きが日本でも広がってきた。生成AI導入で先行する米国マサチューセッツ州ボストン市のガイドラインを取り上げ、行政が関わるAI導入の在り方を提示したい。